車のオイルは代表的には8種類ほどありますが、全車が8種類すべてを使うわけではなく、変速機や駆動方式、装備によって必要な油脂類は変わります。
「エンジンオイル以外には何が入っているの?」「ATFとCVTFは何が違う?」という疑問もあるよね。この記事では、車に使われる代表的なオイル・フルードの役割と、間違えないための確認方法を現役整備士の視点から整理します。
車のオイルは何種類ある?代表8種類を一覧で確認
結論からいうと、車のオイルを「全部で○種類」と固定することはできません。
一般的な乗用車で目にする代表的なものを挙げると、エンジンオイル、ブレーキフルード、クラッチフルード、MT用ミッションオイル、ATF、CVTF、パワーステアリングフルード、デフオイルの8種類があります。
| 種類 | 主な役割 | 主に使われる場所 |
|---|---|---|
| エンジンオイル | 潤滑・冷却・密封・清浄分散・防錆など | エンジン |
| ブレーキフルード | ペダルの力を油圧で伝える | ブレーキ |
| クラッチフルード | クラッチ操作を油圧で伝える | 油圧式クラッチ |
| ミッションオイル | ギヤや軸受を潤滑する | MTなど |
| ATF | 潤滑・油圧作動・動力伝達など | AT |
| CVTF | 潤滑・動力伝達・摩擦特性の制御など | CVT |
| パワーステアリングフルード | 操舵を油圧で補助する | 油圧式パワステ |
| デフオイル | デファレンシャルギヤを潤滑する | デファレンシャル |
つまり、「代表的には8種類。ただし全車が8種類を使うわけではない」と覚えるのが分かりやすいでしょう。
たとえばCVT車なら一般的にCVTFを使いますが、MT用のミッションオイルやATFを同時に使うとは限りません。電動パワーステアリング(EPS)なら、従来の油圧式パワステのようなフルードを使わない構造もあります。
4WD車では、さらにトランスファーオイルなどが必要になる場合があります。
実例として、日産「ルークス」の2024年6月版取扱説明書では、全車にCVTフルードとブレーキフルード、4WD車にはさらにリヤデファレンシャルオイルとトランスファーオイルが記載されています。CVTフルードは5.8L、4WDのリヤデフは0.8L、トランスファーは0.39Lとされており、駆動方式だけでも管理する油脂類が増えることが分かります。
一方、クーラント(冷却水)も重要な交換・点検対象ですが、エンジンオイルやギヤオイルと同じ潤滑油ではありません。
ここで最初に覚えてほしいのは、車に入っている液体を全部「オイル」とひとまとめにしないことです。
同じ液体に見えても仕事も要求性能もまったく違います。名前を丸暗記するより、「どこで何の仕事をしている液体なのか」で整理すると分かりやすいですよ!
エンジンオイルとは?5つの役割と粘度・規格を確認
車のオイルと聞いて、最初に思い浮かべるのがエンジンオイルではないでしょうか。
エンジン内部ではピストンやクランクシャフトなど多くの部品が高速で動いています。エンジンオイルはその内部を循環し、主に次の5つの仕事をしています。
- 潤滑:金属部品同士の摩擦や摩耗を抑える
- 冷却:エンジン内部の熱を受け取り運ぶ
- 密封:ピストンリング周辺などの気密保持を助ける
- 清浄分散:汚れを取り込み、堆積しにくくする
- 防錆・防食:金属部品を錆や腐食から守る
つまりエンジンオイルは、単純に「滑りを良くする油」ではありません。
熱を受け、汚れを抱え込みながら、エンジン内部を保護している働き者なんです。
エンジンオイルは何kmで交換する?
ここは情報源によって数字が違うため、誰が示している交換目安なのかを分けて考える必要があります。
JAF「クルマ何でも質問箱」の「エンジンオイルの交換時期は、どのように判断するのですか?」では、2025年7月時点の一般的な目安として、通常使用のガソリン車を1万5,000kmまたは1年、シビアコンディションでは7,500kmまたは6か月と紹介しています。
同じJAF資料でも、軽自動車は通常1万kmまたは6か月、シビアコンディションでは5,000kmまたは3か月など、車の種類によって目安が異なります。
一方、オートバックス公式ブランドサイトでは、店舗側の推奨として5,000kmまたは6か月、ガソリンターボ車では2,500kmまたは3か月という目安を案内しています。
数字が違うので、「結局どっちなの?」と思うよね。
ここで大切なのは、カー用品店などが予防整備として案内する推奨時期と、自動車メーカーが車両ごとに設定する整備基準を混同しないことです。
JAFも、交換時期は車種や使用状況によって異なるため、車両の取扱説明書などで確認するよう案内しています。
そのため僕が実車を見るときも、ネット上の「5,000km説」「1万km説」だけで交換時期を決めるのではなく、まず車種・エンジン・メーカーの整備基準を確認するという順番で考えます。
短距離走行が多い、悪路や山道を頻繁に走るなど、シビアコンディションに該当する場合もあるので、走行距離だけを見るのはもったいないんです。
出典:JAF 『エンジンオイルの交換時期は、どのように判断するのですか?』 https://jaf.or.jp/common/kuruma-qa/category-inspection/subcategory-everyday/faq212
出典:オートバックス 『オートバックスのオイル交換』 https://www.autobacs.com/static_html/srv/engineoil/top.html
0W-20や5W-30は何を意味する?
エンジンオイル容器には、
「0W-16」
「0W-20」
「5W-30」
「5W-40」
といった数字が書かれています。
これはSAE粘度グレードを表す表示です。
カストロール日本の「粘度別エンジンオイル」では、最初のWが付く数字は冷温時の流動性に関係し、後ろの数字は高温時の粘度区分に関係すると説明されています。
たとえば5W-30は、低温時には10W-30より流動しやすく、高温側では10W-30と10W-40を比べると30のほうが流動しやすいという関係です。
ここでありがちな誤解が、数字が大きいほど高性能だと思ってしまうこと。
0W-20と5W-40は単純な上下関係ではありません。車両が求める粘度特性が違うんです。
僕がオイル適合を確認するときも、「5W-30だから大丈夫」と粘度だけで判断することはありません。
最初に車両メーカーの指定を確認し、その中で粘度・性能規格・メーカー承認などを照合する。
この順番で考えると迷いにくくなります。
出典:CASTROL日本 『粘度別エンジンオイル』 https://www.castrol.com/ja_jp/japan/home/products/automotive/car-engine-oil-formulation/viscosity-grades.html
API SQ・ILSAC GF-7など性能規格も確認する
エンジンオイルには粘度とは別に性能規格があります。
APIでは2025年に新しいガソリンエンジン油規格「API SQ」のライセンスが始まり、ILSACでもGF-7A・GF-7B世代へ移行しました。
そのため、古い資料に「API SP・ILSAC GF-6が最新」と書かれていても、現在の最新規格を説明する情報としては更新が必要です。
ただし、最新規格=どの車にも最適なオイルという意味ではありません。
欧州車ではACEA規格や自動車メーカー独自の承認、国産ディーゼル車ではJASO規格などが重要になる場合があります。
だからこそ「最新だから」「高価だから」ではなく、愛車の取扱説明書に書かれた要求条件から選ぶことが大切なんです。
ミッションオイル・ATF・CVTF・デフオイルは何が違う?
エンジンが作った力をタイヤへ届ける駆動系にも、それぞれの構造に適した油脂類が使われています。
特に初心者の方に覚えてほしいのは、ミッションオイル、ATF、CVTF、デフオイルは名前が似ていても同じものではないという点です。
MTではギヤや軸受を潤滑するミッションオイルが使われます。
一般的なトルクコンバーター式ATで使われるATFはAutomatic Transmission Fluidの略で、内部の潤滑だけでなく、油圧作動や動力伝達など複数の仕事を担当します。
CVTではCVTFが使われます。
CVT内部でも潤滑だけでなく、動力を適切に伝えるための摩擦特性などが重要になります。そのため「ATもCVTも自動変速だから同じフルードでいい」とは考えられません。
実際の取扱説明書を見ると違いが分かりやすい
具体例を見ると、指定油を確認する意味が一気に分かりやすくなります。
日産「NV200バネット」の2024年7月版取扱説明書では、CVTには日産純正CVTフルードNS-3・規定量7.0L、4ATには日産純正マチックフルードD・規定量7.8Lと、同じ車名でもトランスミッションによって別のフルードが指定されています。
さらにCVTについては、指定された専用フルード以外を使用するとCVTが破損するおそれがあると明記されています。
これは「ATFとCVTFの違いなんて細かい話でしょ?」では済まない、かなり分かりやすい実例です。
同じCVTFというカテゴリーでも仕様は一つではありません。「CVT用なら何でもいい」ではなく、その車両に指定された仕様を確認する必要があります。
デフオイルはどこに使われる?
デファレンシャルは、カーブなどで左右のタイヤに生じる回転差を吸収するための機構です。
内部ではギヤが動いているため、その潤滑を担当するのがデフオイルです。
ただし、すべての車に独立した「デフオイル交換箇所」があるわけではありません。
FF車などではトランスミッションとデファレンシャルが一体化したトランスアクスル構造が使われ、トランスミッション側のオイルやフルードでデフ部分まで潤滑する車種があります。
ここは整備の見積書を見るときにも役立つポイントです。
「自分の車にはデフオイル交換という項目がない。だからデフが付いていない」というわけではありません。デフがどこに組み込まれ、何の油脂で潤滑されているかが車種によって違うんです。
一方、FRや4WDでは独立したデファレンシャルを持つ車種が多くあります。
日産「セレナ」の2024年9月版取扱説明書でも、4WD車にはリヤディファレンシャルオイル0.8Lとトランスファーオイル0.31Lが記載され、いずれもAPI GL-5・SAE 80W-90の指定が示されています。
LSD(リミテッド・スリップ・デファレンシャル)装着車では、さらにLSDの方式やメーカーの要求性能に適したギヤオイルが必要になることがあります。
つまり駆動系では、「オイルの名前」より先に「自分の車がどんな構造なのか」を知ることが大切です。
ブレーキ・クラッチ・パワステのフルードは何をしている?
車には、ギヤやエンジンを潤滑する油だけでなく、油圧によって力を伝える作動液もあります。
代表的なのがブレーキフルードです。
ブレーキフルード
ブレーキフルードは、ブレーキペダルに加えた力を油圧によってブレーキ機構へ伝える重要な液体です。
一般的なグリコール系ブレーキフルードでは吸湿性があり、水分を取り込むことで沸点などの性能に影響するため、定期的な点検・管理が必要になります。
実際に指定も車種によって違います。
先ほど紹介した2024年6月版の日産「ルークス」のサービスデータでは、ブレーキフルードとして純正ダイヤクイーン ブレーキフルードスーパー4(DOT4)が指定されています。
一方、2024年9月版の日産「セレナ」では、日産純正ブレーキフルードNo.2500(DOT3)が指定されています。
同じ「ブレーキフルード」という名前でも、車種ごとに指定を確認する必要があることが分かりますよね。
ブレーキは安全に直結する部分なので、液量が減っている場合も単純に補充して終わりとは考えないほうがいいでしょう。ブレーキパッドの摩耗や液漏れなど、別の原因が隠れていないか確認が必要です。
クラッチフルード
油圧式クラッチを採用するMT車では、クラッチペダルの操作力を伝えるためにクラッチフルードが使われます。
車種によってはブレーキ系と共通する規格のフルードを使用したり、リザーバータンクを共有したりする構造がありますが、これは車両ごとの設計によります。
「ブレーキと似た仕組みだから何を入れてもいい」という意味ではありません。
リザーバータンクの表示や取扱説明書、メーカーの整備情報を確認しましょう。
パワーステアリングフルード
油圧式パワーステアリングでは、油圧によってドライバーのステアリング操作を補助するためにパワーステアリングフルードが使われます。
車種によって専用PSFを使うものや、指定されたATF系フルードを使用するものなどがあるため、ここでも車両指定が基準になります。
そして現在では、モーターで操舵を補助する電動パワーステアリング(EPS)も広く使われています。
EPSなら油圧式パワーステアリングのようなPSFタンクが存在しない場合があります。
中古車から別の車へ乗り換えて「パワステフルードのタンクが見当たらない!」となっても、電動式ならそれ自体は不思議なことではありません。
こうした構造差も、「車のオイルは全部で何種類?」を一つの数字だけでは答えられない理由なんです。
車のオイル選びで間違えない方法は?整備士はどこを見る?
ここからが、僕がこの記事で特に伝えたいところです。
車の油脂類は種類を丸暗記するより、「自分の車には何が使われ、何が指定されているか」を調べられるようになることのほうが実用的です。
僕が実車の油脂類を確認するときの考え方も、基本はシンプルです。
まず車種や型式、年式、エンジン、トランスミッション、2WD・4WDなどを特定します。
そのうえで取扱説明書やメーカーの整備情報にある「サービスデータ」「交換油脂類」「メンテナンス」などの項目を確認し、指定油と必要量、交換基準を照合します。
エンジンオイルなら、指定粘度とAPI・ILSAC・ACEA・JASOなど必要な性能規格を確認します。
ATFやCVTFなら、ATなのかCVTなのかを確認するだけで終わらず、指定されているフルード仕様まで見るのがポイントです。
デフやトランスファーについても、2WDと4WDで記載内容が変わることがあります。
これは実際の日産ルークスやセレナの取扱説明書を見ても確認できる構造差です。
「5W-30だから同じ」は典型的な勘違い
エンジンオイル選びでよくあるのが、粘度だけを見て適合すると考えてしまうケースです。
たとえば容器に同じ「5W-30」と書いてあっても、性能規格やメーカー承認まで同じとは限りません。
タイヤで考えると分かりやすいでしょう。
「17インチだから全部同じタイヤ」とは考えないよね。タイヤ幅や扁平率、荷重能力など、ほかにも見るところがあります。
オイルも同じです。
SAE粘度は適合確認に必要な情報の一つであって、それだけで全条件が決まるわけではありません。
僕はこの感覚を持っておくだけでも、オイル選びの失敗をかなり避けやすくなると考えています。
エンジンオイルを混ぜてもいい?
旅先などでオイル量が不足し、いつも使っている製品を入手できない場面は考えられます。
こうした場合は、取扱説明書に記載された粘度や性能規格などを確認し、車両の要求条件から外れないものを選ぶことが重要です。
一方、異なる製品を積極的に混ぜて「自分好みの粘度を作る」という使い方はおすすめしません。
完成品のエンジンオイルは、ベースオイルだけでなく複数の添加剤を組み合わせて設計されています。
「5W-30と10W-40を半分ずつ入れれば、その中間の性能になる」と単純には判断できないんです。
そして現場目線でもう一つ大事なのが、オイルが減った理由を確認すること。
JAFも、距離や期間以内であってもオイルの減りが激しい場合には交換が必要になり、極端な場合はオイル漏れも疑われるため整備工場やディーラーでの点検が必要と案内しています。
補充したから一件落着ではありません。
短期間でまた油量が減るなら、外部への漏れなのか、エンジン内部での消費なのかなど、原因側を確認する必要があります。
出典:JAF 『エンジンオイルの交換時期は、どのように判断するのですか?』 https://jaf.or.jp/common/kuruma-qa/category-inspection/subcategory-everyday/faq212
車のオイル一覧は「交換時期表」より愛車の構造確認に使おう
ここからは整備士としての僕の考えです。
「車 オイル 種類」と検索すると、エンジンオイルは○万km、ATFは○万km、デフオイルは○万km……と、すべての交換距離を一覧で覚えたくなるかもしれません。
でも僕は、オイル一覧は一律の交換時期を決める表ではなく、「自分の車にどんな油脂類が使われているか」を知る入口として使うのがいいと考えています。
今回確認した日産の取扱説明書だけでも、その理由はよく分かります。
2024年7月版NV200バネットではCVTと4ATで指定フルードが異なりますし、2024年9月版セレナでは4WD車にリヤデフとトランスファーの油脂が追加されています。
つまり同じ「車」というカテゴリーでも、構造によって管理対象が違うんです。
さらにエンジンオイルの交換時期も、JAFが示す一般的な目安と、オートバックスが予防整備として推奨する目安には差があります。
ネットの記事で「ATFは○万km」「デフオイルは○年」と数字だけ切り取って覚えるより、メーカーがその車両について何を指定しているかを基準にするほうが筋が通っています。
「オイル」と「フルード」を仕事で分類すると覚えやすい
初心者の方には、名称ではなく「仕事」で整理する方法もおすすめです。
エンジンオイルやギヤオイルは、金属部品の潤滑・保護が大きな仕事です。
ブレーキフルードやクラッチフルードは、油圧によって操作力を伝えることが重要な仕事です。
ATFやCVTFはもっと多機能で、内部の潤滑に加えて油圧作動や動力伝達、適切な摩擦特性の確保などを担います。
そしてクーラントはエンジンの熱を運ぶ冷却液です。
こうして役割から理解すると、「なぜ全部同じ液体ではダメなの?」という疑問も自然に解けてきます。
僕自身、油脂類を理解するときに大切なのは商品名を大量に暗記することではなく、その液体が車のどこで、何のために働いているかを結びつけることだと考えています。
これが分かると、取扱説明書の「サービスデータ」も急に読みやすくなりますよ!
車のオイルは何種類ある?まとめ
車にはエンジンオイル以外にも、ブレーキフルード、クラッチフルード、ミッションオイル、ATF、CVTF、パワーステアリングフルード、デフオイルなど、代表的に8種類ほどの油脂類があります。
ただし、これは「どんな車にも8種類入っている」という意味ではありません。
MT・AT・CVTというトランスミッションの違い、FF・FR・4WDといった駆動方式、油圧式・電動式パワーステアリングなどの構造によって必要な油脂類は変わります。
さらに4WD車ではトランスファーオイルなどが加わることもあります。
実際にメーカーの取扱説明書を見ると、同じ車種でも駆動方式によってリヤデフやトランスファーの油脂が追加されたり、トランスミッションによって指定フルードが変わったりします。
だから愛車のメンテナンスで最初にすることは、「一般的に何kmで交換するのか」を検索することだけではありません。
取扱説明書やメーカーの整備情報を開き、自分の車に使われている油脂類と指定内容を確認する。
ここから始めてみよう!
エンジンオイルなら粘度と性能規格、ATF・CVTFなら指定フルード、デフやトランスファーなら駆動方式まで確認します。
僕は整備士として、オイルの知識は「難しい規格を全部暗記するもの」ではなく、必要なときに正しい指定を確認できるようになるための知識だと思っています。
次に点検や車検へ出すときは、「エンジンオイル以外の油脂類は何がありますか?」と聞いてみるのもおすすめです。
愛車の構造が分かってくると、メンテナンスはぐっと身近で面白くなりますよ!
よくある質問
車のオイルは全部で何種類ありますか?
一律に「全部で○種類」とは決められません。
一般的な乗用車で使われる代表例としては、エンジンオイル、ブレーキフルード、クラッチフルード、ミッションオイル、ATF、CVTF、パワーステアリングフルード、デフオイルの8種類がありますが、車種や構造によって増減します。
ATFとCVTFは同じオイルですか?
同じものとして扱わないでください。
ATとCVTでは機構やフルードに要求される特性が異なり、同じCVTFというカテゴリーでもメーカー指定が分かれます。たとえば日産の取扱説明書では、一部CVT車に専用の「NS-3」を指定しています。
5W-30ならどのエンジンオイルでも使えますか?
5W-30という粘度表示だけでは適合を判断できない場合があります。
まず愛車の取扱説明書やメーカー指定を確認し、その中でSAE粘度だけでなくAPI・ILSAC・ACEA・JASOなど必要な性能規格やメーカー承認を照合してください。
主な確認資料
本文では、JAF「クルマ何でも質問箱」のエンジンオイル交換時期に関する解説(2025年7月時点)、オートバックス公式ブランドサイトのエンジンオイル交換に関する案内、カストロール日本「粘度別エンジンオイル」を参照しました。
車種ごとの具体例については、日産自動車の2024年6月版「ルークス」、2024年7月版「NV200バネット」、2024年9月版「セレナ」の各取扱説明書・サービスデータに掲載された指定油脂類を確認しています。規定量や指定銘柄は型式・仕様・時期によって変更される可能性があるため、実車の整備では対象車両の最新情報を確認してください。
松本拓海(まつもとたくみ)/現役ディーラー整備士ブロガー

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