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エンジンオイルのベースオイルメーカー別特徴まとめ

整備士がENEOS・SUNOCO・Mobil・Castrol・MOTULのエンジンオイルを粘度・規格・用途ごとに比較している様子 原料
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ENEOS、SUNOCO、Mobil、Castrol、MOTULは、メーカー名ではなく「指定粘度・規格・認証を満たす製品」で比較することが大切です。

同じ0W-20でもAPIやILSAC、ACEA、自動車メーカー認証、基油情報は異なります。主要5ブランドの現行製品を比べながら、愛車に合うエンジンオイルの選び方を整理していきましょう!

  1. ENEOS・SUNOCO・Mobil・Castrol・MOTULは何が違う?
  2. ベースオイルとは?Group III・PAO・エステルで性能は決まる?
    1. 添加剤はエンジンオイルで何をしている?
  3. ENEOS・SUNOCO・Mobil・Castrol・MOTULを製品単位で比較すると?
    1. ENEOSは幅広い粘度から選べる
    2. SUNOCOはエステル配合を明示したSveltが特徴的
    3. Mobilは規格と代表性状を細かく比較できる
    4. Castrolは同じ0W-20でもシリーズが違う
    5. MOTULはACEAとメーカー認証が重要な比較材料になる
  4. API SQ・ILSAC GF-7・ACEA・JASOはどう見分ける?
    1. APIとILSACは国産ガソリン車でもよく見る
    2. ACEAは数字の大小で優劣を決めない
    3. 欧州車はメーカー認証まで見る
    4. DPF付きディーゼルはJASOやACEAを慎重に確認する
  5. 現役整備士ならエンジンオイルをどの順番で選ぶ?
    1. ハイブリッド車なら0W-20を選べばいい?
    2. ターボ車なら5W-40など硬いオイルがいい?
    3. 0W-20同士なら混同しても大丈夫?
  6. 主要5メーカー比較から見えた「本当に見るべき情報」とは?
    1. API SQ・GF-7への更新は「商品名が同じでも情報を確認し直す」理由になる
    2. SDSだけで基油の配合割合を完全に断定しない
    3. 「全合成油」という一語で5メーカーを順位付けしない
  7. エンジンオイル主要5メーカーは結局どれを選べばいい?
  8. よくある質問
    1. ENEOS・SUNOCO・Mobil・Castrol・MOTULで一番いいメーカーはどれですか?
    2. PAOやエステル配合オイルならGroup IIIより必ず高性能ですか?
    3. 0W-20指定車なら、どのメーカーの0W-20でも使えますか?
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ENEOS・SUNOCO・Mobil・Castrol・MOTULは何が違う?

主要5ブランドの違いは「どのベースオイルを使っているか」だけではなく、製品ラインアップ、取得規格、自動車メーカー認証、想定用途、公開されている技術情報に表れます。

エンジンオイルを調べていると、「MobilはPAO」「SUNOCOはエステル」といったブランド単位の説明を見かけることがありますよね。

でも、ここは少し慎重に考えたいところです。

一つのブランドでも多数の製品があり、製品ごとに処方や用途が違います。メーカーが基油の詳細な構成比を公開していない製品について、ブランド名だけから「PAO○%」などと断定することもできません。

2026年9月時点で確認できる代表的な製品を、まず同じ軸で整理すると次のようになります。

ブランド 代表的な製品例 確認できる特徴 比較するときのポイント
ENEOS X PRIMEシリーズ 低粘度油から高粘度側まで展開 粘度・規格を製品ごとに確認
SUNOCO Svelt 0W-20など エステル配合FULL SYNTHETICを明示 基油技術と規格の両方を見る
Mobil Mobil 1 0W-20など API SQ・ILSAC GF-7Aなどに対応する製品あり 規格や代表性状を確認しやすい
Castrol EDGE 0W-20、MAGNATEC 0W-20など 同粘度でも複数シリーズを展開 シリーズ名まで確認する
MOTUL 8100 ECO-CLEAN 0W-20など ACEAや欧州メーカー認証を持つ製品あり 車両メーカー指定との一致を見る

ここで注目したいのは、2026年現在、API SQ・ILSAC GF-7世代へ移行した製品がすでに存在することです。

たとえばSUNOCO Svelt 0W-20はAPI SQ・ILSAC GF-7A、Mobil 1 0W-20もAPI SQ・ILSAC GF-7Aに対応しています。

CastrolでもEDGE 0W-20やMAGNATEC 0W-20にAPI SQ・ILSAC GF-7Aが確認できます。

つまりエンジンオイル比較記事では、「以前はGF-6Aだった」という情報をそのまま固定して読むのではなく、製品改良によって規格表示が更新されることまで考える必要があるんですね。

僕が整備する側として一番避けたいのは、

「有名メーカーだから大丈夫」

という選び方です。

有名ブランドの商品でも、愛車が要求する条件と違っていれば選択肢から外れる場合があります。

反対に、ブランドへの強いこだわりがなくても、指定された条件をきちんと満たしている製品なら比較候補になります。

メーカー名はスタート地点ではなく、適合する商品を絞ったあとの比較材料。この順番で考えると分かりやすいですよ!


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ベースオイルとは?Group III・PAO・エステルで性能は決まる?

ベースオイルはエンジンオイルの土台ですが、完成したオイルの性能を基油の種類だけで順位付けすることはできません。

エンジンオイルは大きく考えると、ベースとなる油に複数の添加剤を組み合わせて作られています。

調べ始めると「Group III」「VHVI」「PAO」「エステル」など、いきなり専門用語だらけになりますよね。

まずは難しく考えず、それぞれを次のように整理してみましょう。

  • 鉱物系基油:原油を精製して作られる基油
  • Group III系基油:高度な精製工程によって性能を高めた基油
  • PAO:化学的に合成される基油の一種
  • エステル:Group Vに分類される基油の一種
  • 添加剤:清浄性、摩耗防止、酸化防止など必要な性能を作り込む成分

PAOは低温特性や安定性などで優れた特徴を持ち、エステルにも潤滑油の基材として利用される理由があります。

だからといって、

Group III<PAO<エステル

という一本のランキングにしてしまうのはおすすめできません。

市販のエンジンオイルは、必ずしも一種類のベースオイルだけで構成されているわけではないからです。

複数の基油を組み合わせることもありますし、そこへ清浄分散剤、摩耗防止剤、酸化防止剤、摩擦調整剤などが加わります。

※画像はAIによるイメージ

料理にたとえるなら、ベースオイルは主材料です。

良い材料はもちろん重要ですが、材料一つだけを見て完成した料理の味を決めることはできないよね!

エンジンオイルも似ています。

添加剤はエンジンオイルで何をしている?

エンジンオイルの仕事は、単に金属同士を滑りやすくすることだけではありません。

内部をきれいに保つ、摩耗を抑える、酸化による劣化を抑えるなど、さまざまな役割が求められます。

代表的な添加剤には次のようなものがあります。

  • 清浄・分散系添加剤:汚れや生成物が悪影響を与えにくいようにする
  • 摩耗防止剤:金属部分の摩耗を抑える
  • 酸化防止剤:高温などによるオイルの酸化を抑える
  • 粘度指数向上剤:温度変化に対する粘度特性を調整する
  • 流動点降下剤:低温での流動性を調整する
  • 摩擦調整剤:摩擦特性を調整する
  • 消泡剤:泡の発生による悪影響を抑える
  • 防錆・防食系添加剤:金属部分の錆や腐食を抑える

ここまで見ると、「PAOだから高性能」「エステル入りだから最強」といった判断が難しい理由が見えてきます。

大切なのはどんな材料を使ったかだけではなく、その材料でどんな完成油を作ったかです。

しかも完成油には、APIやILSAC、ACEAなど性能を確認するための規格があります。

ベースオイルは面白い比較材料ですが、愛車に入れるオイルを決めるときには規格とのセットで考えてみよう!


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ENEOS・SUNOCO・Mobil・Castrol・MOTULを製品単位で比較すると?

主要5ブランドは、ブランドイメージより実際の製品を並べた方が違いを理解しやすくなります。

ここからは「どの会社が一番か」ではなく、それぞれの現行製品から何を読み取れるのかを見ていきます。

ENEOSは幅広い粘度から選べる

ENEOSのX PRIMEは、複数のSAE粘度をそろえるエンジンオイルシリーズです。

低粘度指定の省燃費車から、より高い粘度を要求する車両まで、同じシリーズの中でも用途が分かれています。

ここで大事なのは、「X PRIMEなら全部同じ性能規格」という意味ではないことです。

粘度が変われば想定される車両も変わり、製品ごとの規格表示も確認する必要があります。

僕ならENEOSから選ぶ場合も、「X PRIMEだからこれ」とは決めません。

まず愛車の取扱説明書を開き、指定されたSAE粘度と性能規格を確認してから該当商品を探します。

これは他の4ブランドでも同じです。

SUNOCOはエステル配合を明示したSveltが特徴的

SUNOCOのSvelt 0W-20は、2026年9月時点の製品情報で「エステル配合 FULL SYNTHETIC」とされ、API SQ・ILSAC GF-7Aを取得しています。

5W-30についてもエステル配合FULL SYNTHETIC、API SQ・ILSAC GF-7Aが確認できます。

さらに0W-20では、40℃動粘度42.32mm²/s、100℃動粘度8.047mm²/s、粘度指数166、HTHS粘度2.6mPa・sといった代表性状も公開されています。

こうした数字は、オイルについてもう一歩深く調べたい人には面白い比較材料ですよね!

SUNOCOはES-COMBINATIONなど、エステルを含む技術を製品の特徴として打ち出しているため、基油に興味がある人にも分かりやすいブランドだと僕は感じます。

ただし注意したいのは、

「エステル配合=他社の適合製品より必ず上」ではない

という点です。

エステルが配合されている事実と、その商品が愛車に適合するかは別々に確認しましょう。

Mobilは規格と代表性状を細かく比較できる

Mobil 1 0W-20は、2026年5月版の製品情報でAPI SQ、API SQ Resource Conserving、ILSAC GF-7Aなどへの対応が確認できます。

さらにACEA C5・C6も示され、代表性状では100℃動粘度8.5mm²/s、粘度指数166、HTHS粘度2.6mPa・s、流動点マイナス48℃などが掲載されています。

こうした数値まで確認できるのは、スペックを比べたい人にとって大きなメリットですね。

ただし、ここでも注意したいことがあります。

「Mobil 1=PAO主体」とブランド全体を一括りにして、公開されていない基油構成比まで断定するのは避けるべきです。

製品の処方は商品や地域、改良時期によって異なる可能性があります。

僕ならMobil 1を比較するときも、ブランドの評判より今購入しようとしている製品の最新PDSに何が書かれているかを優先します。

Castrolは同じ0W-20でもシリーズが違う

Castrolは「同じ粘度なら同じオイルではない」ということが、とても分かりやすいブランドです。

2026年9月時点では、たとえば次の0W-20があります。

Castrol EDGE 0W-20はAPI SQ・ILSAC GF-7A。

Castrol MAGNATEC 0W-20もAPI SQ・ILSAC GF-7Aです。

さらにMAGNATEC HYBRID 0W-20、MAGNATEC SUV 0W-20も用意されています。

つまり売り場で、

「カストロールで0W-20ならどれでも同じでしょ?」

と考えるのは早いんです。

粘度と基本的な規格が同じ商品でも、シリーズごとに想定する使われ方や商品設計の訴求点が違います。

一方、EDGE 0W-40 A3/B4を見ると、ACEA A3/B4に加えてBMW Longlife-01、MB-Approval 229.5、Porsche A40、VW 502 00/505 00などのメーカー認証が確認できます。

Castrolというメーカー名より、その次に書かれているEDGEやMAGNATEC、さらに粘度と規格まで見る。

これが正しい比較方法です。

MOTULはACEAとメーカー認証が重要な比較材料になる

MOTUL 8100 ECO-CLEAN 0W-20は、2026年9月時点でACEA C5・C6、ILSAC GF-7A、API SQが示されています。

さらにBMW LL-17 FE+、Mercedes-Benz MB-Approval 229.71および229.72など複数のメーカー認証も掲載されています。

ここがMOTULを比較するときの面白いポイントです。

MOTULというと、モータースポーツやエステルの印象を持っている人もいるかもしれません。

しかし実際のオイル選びでは、そうしたブランドイメージより8100のどの製品で、どの規格・認証を取得しているかを見る方がずっと重要です。

8100 ECO-CLEAN 0W-20はガソリン・ディーゼル双方を対象とした全合成油として案内され、GPFやDPFを装着した車両も想定されています。

もちろん、それだけで「すべてのDPF車に使える」という意味ではありません。

車両側が指定する規格との一致が前提です。

5ブランドを並べると、単純な優劣よりも、それぞれの商品群がどんな車両条件へ対応しているかを見る方が実用的だと分かりますよね!


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API SQ・ILSAC GF-7・ACEA・JASOはどう見分ける?

規格はアルファベットの新旧だけで選ばず、愛車の取扱説明書に指定された規格と照合することが基本です。

2026年の比較で特に注意したいのが、API SQとILSAC GF-7です。

2025年以降に登場した新しい世代の規格に対応した製品が増え、2026年現在はSUNOCO、Mobil、Castrol、MOTULなどでもAPI SQやILSAC GF-7対応商品を確認できます。

そのため数年前の記事で「最新はAPI SP・GF-6」と説明されていても、現在の商品を選ぶなら最新の製品情報を確認した方が確実です。

APIとILSACは国産ガソリン車でもよく見る

APIはエンジンオイルの性能分類として広く利用されています。

ILSACはガソリンエンジン油でよく目にする規格で、2026年現在の0W-20ではGF-7A対応商品も増えています。

一方、0W-16ではGF-7Bのように区分が異なる製品があります。

たとえばCastrol MAGNATEC 0W-20はGF-7Aですが、MAGNATEC HYBRID 0W-16はGF-7Bです。

「GF-7なら全部同じ」と考えず、AとBまで含めて確認するのがポイントです。

ACEAは数字の大小で優劣を決めない

欧州車や欧州系規格を調べると、ACEA C3、C5、C6などが出てきます。

ここで、

「C6はC3より数字が大きいから高性能!」

とは考えないでください。

ACEAのカテゴリーは単純な上位・下位ではなく、それぞれ要求される性能やHTHS粘度などの条件が異なります。

車両がC3を指定しているなら、「新しそうだからC6」という選び方をするのではなく、メーカーが認める規格を確認します。

欧州車はメーカー認証まで見る

欧州車ではACEAだけでなく、自動車メーカー独自の規格が重要になるケースがあります。

たとえばBMW Longlife、Mercedes-Benz MB-Approval、VolkswagenのVW規格、Porscheの規格などです。

ここでは「適合」「推奨」「正式なApproval」の表現も混同しない方が安全です。

製品情報に何が書かれているのかを、そのまま確認しましょう。

僕が整備士として重要だと感じるのは、規格名はオイル缶を豪華に見せる勲章ではなく、その車に使えるか判断するための情報だということです。

DPF付きディーゼルはJASOやACEAを慎重に確認する

DPFを装着したディーゼル車では、オイル選びを特に慎重にしたいところです。

日本では乗用ディーゼル向けのJASO DL系や、トラック・バスなどで用いられるDH系の規格があります。

欧州系ではACEAのCカテゴリーなど、排出ガス後処理装置との両立を考えた規格が関係する場合があります。

DPFは排気ガス中の粒子状物質を捕集する装置です。

オイルに由来する灰分なども関係するため、ガソリン車用として高性能なオイルならDPF車にも使える、とは限りません。

ここはベースオイルがPAOかエステルかを議論するより先に確認したい部分です。

※画像はAIによるイメージ

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現役整備士ならエンジンオイルをどの順番で選ぶ?

僕なら「車両指定→SAE粘度→性能規格・認証→エンジンと排ガス装置→使用環境→候補商品の比較」の順で選びます。

オイル売り場では「100%化学合成」「FULL SYNTHETIC」「エステル」といった言葉が目立ちますよね。

でも、僕が整備の目線で見る順番は逆です。

まずクルマ側から考えます。

1. 取扱説明書や整備情報で指定オイルを確認する
2. SAE粘度を確認する
3. API・ILSAC・ACEA・JASOなど必要な規格を確認する
4. 自動車メーカー独自規格・認証の指定がないか確認する
5. ガソリン・ターボ・ハイブリッド・ディーゼルなどエンジン条件を見る
6. GPF・DPFなど排出ガス後処理装置を確認する
7. 条件を満たした商品同士で基油情報や特徴、価格を比較する

この順番なら、「エステルだから入れてみたい!」と思ったときにも大きく外しにくくなります。

まず適合するオイルを数本まで絞り、その中にエステル配合製品があれば比較する。

PAOに興味がある場合も同じです。

基油で適合を決めるのではなく、適合したオイルを基油でも比較する。

この順番の違いはかなり重要だと僕は考えています。

ハイブリッド車なら0W-20を選べばいい?

ハイブリッド車だから必ず0W-20、とは限りません。

現在は0W-8、0W-16、0W-20など非常に低粘度なオイルを指定する車種があります。

つまり「ハイブリッド用」と書いてあるかどうかより、自分の車種・エンジンで指定されている粘度と規格を確認する方が先です。

0W-8指定車へ「0W-20の方が油膜が厚そうだから安心」と自己判断するのも、反対に0W-20指定車へ「0W-8の方が新しくて省燃費そう」と考えるのもおすすめしません。

指定には理由があります。

ターボ車なら5W-40など硬いオイルがいい?

ターボ車だから高粘度油、という固定観念にも注意しましょう。

現在のエンジンには低粘度オイルを指定するターボ車もあります。

SUNOCO Svelt 0W-20も製品用途として直噴ターボ車を挙げています。

重要なのは「ターボだから何W-何」ではなく、そのエンジンが何を指定しているかです。

もちろんサーキット走行や特殊なチューニングなど、標準状態とは使用条件が大きく異なる場合は別の検討が必要になります。

一般的な街乗り車なら、まずメーカー指定を基準にしましょう。

0W-20同士なら混同しても大丈夫?

ここが今回の5メーカー比較から見えてくる、かなり重要なポイントです。

SAE 0W-20は「粘度グレード」を示しています。

0W-20という文字だけでは、そのオイルの性能規格やメーカー認証まで同じとは限りません。

Castrol EDGE 0W-20、SUNOCO Svelt 0W-20、Mobil 1 0W-20、MOTUL 8100 ECO-CLEAN 0W-20。

全部「0W-20」ですが、商品設計や取得している規格・認証、公開されている代表性状は同一ではありません。

タイヤで考えると分かりやすいです。

同じサイズのタイヤでも、低燃費タイヤ、スポーツタイヤ、オールシーズンタイヤでは性格が違いますよね。

エンジンオイルも、粘度は重要なサイズ情報のようなものですが、それだけで商品の性格全部を表しているわけではないんです。


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主要5メーカー比較から見えた「本当に見るべき情報」とは?

僕が5ブランドを比較して重視するのは、基油の豪華さより「適合を客観的に確認できる情報がそろっているか」です。

ここからは僕自身の考察になります。

ENEOS、SUNOCO、Mobil、Castrol、MOTULを比較すると、メーカーごとに情報の見せ方がかなり違います。

SUNOCOはエステル配合を分かりやすく訴求しています。

Mobilは動粘度や粘度指数、HTHS粘度、流動点など、代表性状を追っていくとかなり細かく比較できます。

CastrolはEDGEやMAGNATECなど用途の異なるシリーズがあり、「メーカー名だけでは選べない」ということを理解しやすい構成です。

MOTULは8100 ECO-CLEAN 0W-20のようにACEAと複数のメーカー認証を並べて確認できる製品があり、特に欧州車で認証を追う意味が見えやすいと感じます。

ENEOSは国内で馴染みがありながら、X PRIMEの中でも複数の粘度が展開されているため、車両指定から商品を探すという基本を理解しやすいブランドです。

API SQ・GF-7への更新は「商品名が同じでも情報を確認し直す」理由になる

個人的に、2026年の比較で特に重要だと思うのがここです。

以前の製品情報ではAPI SP・ILSAC GF-6Aだった商品やシリーズでも、現在はAPI SQ・GF-7世代へ更新されたものがあります。

商品名がほぼ同じだと、

「前に調べたから知っている」

と思ってしまいますよね。

でもエンジンオイルは処方変更や規格更新があります。

そのため僕は、オイル情報には「ブランド名」「商品名」だけでなく「いつ確認した情報なのか」という時間軸も必要だと考えています。

これはネットの記事や動画を見るときにも使える判断基準です。

数年前の記事が間違っているとは限りません。その当時は正しかった情報でも、現在販売されている製品では仕様が変わっている可能性があるということです。

購入時には最新の商品ラベルやメーカーの製品情報を確認しましょう。

SDSだけで基油の配合割合を完全に断定しない

もう一つ、オイル好きほど気を付けたいのがSDSの読み方です。

SDSには化学物質として重要な情報が掲載されていますが、SDSはエンジンオイルのレシピを公開するための資料ではありません。

そこから一定の情報を読み取れる場合はあっても、メーカーが非公開としている処方を完全に再現できるとは限りません。

「SDSを見たら○○が書いてある。だからこのオイルはPAO○%だ」

といった断定には慎重でありたいところです。

僕自身、ベースオイルの違いを調べるのは大好きです。

PAOやエステルの話まで分かってくると、エンジンオイルって一気に面白くなるんですよね!

でも記事を書く側、整備する側としては、分からない配合比を分かったように言わないことも信頼性の一部だと思っています。

「全合成油」という一語で5メーカーを順位付けしない

「100%化学合成油」「全合成油」「FULL SYNTHETIC」という表示だけで、5メーカーを一列に順位付けすることもできません。

その表示だけでは、基油の詳細な構成比や添加剤処方、規格、メーカー認証まで比較できないからです。

むしろ実用上は、

指定を満たすか→規格は何か→認証はあるか→どんな特性を持つか→基油情報はどこまで公表されているか

という順番の方が判断しやすいでしょう。

高価そうなオイルを入れること自体が目的ではありません。

愛車が要求する性能を満たすオイルを、必要な交換時期にきちんと交換していく。

僕は整備士として、こちらの方がずっと大切だと考えています。


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エンジンオイル主要5メーカーは結局どれを選べばいい?

ENEOS、SUNOCO、Mobil、Castrol、MOTULの中からブランドだけで一番を決める必要はありません。愛車の指定条件を満たした製品だけを残し、その中で特徴を比較するのが基本です。

今回確認したように、同じ0W-20でも中身を判断する情報は一つではありません。

SUNOCO Svelt 0W-20はエステル配合FULL SYNTHETICを明示し、API SQ・ILSAC GF-7Aに対応しています。

Mobil 1 0W-20ではAPI SQ・GF-7Aなどに加えて、HTHS粘度や動粘度、流動点といった代表性状まで確認できます。

CastrolはEDGE 0W-20やMAGNATEC 0W-20など複数の商品があり、2026年9月時点ではAPI SQ・GF-7A対応製品も確認できます。

MOTUL 8100 ECO-CLEAN 0W-20はAPI SQ・GF-7AだけでなくACEA C5・C6、BMWやMercedes-Benzなどのメーカー認証も選択材料になります。

ENEOSについても、ブランド名だけではなくX PRIMEなど具体的なシリーズから、車両指定に合う粘度と規格を確認する必要があります。

つまり、僕がおすすめする比較順はこれです。

車両指定→SAE粘度→API・ILSAC・ACEA・JASO→メーカー独自規格・認証→用途→製品特性→基油情報→ブランド

メーカー名は最後の方でいいんです。

「エステル入りだから欲しい」「このメーカーが好き」という選び方を否定する必要もありません。

クルマ好きなら、そういうこだわりもオイル選びの楽しさですよね!

ただし、その楽しさは車両指定を満たした候補の中で味わう

これなら「好き」と「適合」を両立できます。

ベースオイルの種類は、メーカー同士を単純に勝ち負けへ分けるための知識ではありません。

愛車に適合する複数の候補が見つかったとき、「この製品にはこんな技術が使われているんだ」と違いを深く理解するための知識です。

まず取扱説明書を開いて、愛車が指定している粘度と規格を確認してみよう!

そこからENEOS、SUNOCO、Mobil、Castrol、MOTULを見比べると、今までとはオイル売り場の見え方がかなり変わってくるはずですよ。


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よくある質問

ENEOS・SUNOCO・Mobil・Castrol・MOTULで一番いいメーカーはどれですか?

メーカー単位で一律に一番を決めることはできません。

同じブランドでも製品によってSAE粘度、API・ILSAC・ACEA、メーカー認証、想定用途が異なります。まず愛車の指定条件を満たす製品を絞り、その中で比較しましょう。

PAOやエステル配合オイルならGroup IIIより必ず高性能ですか?

基油の名称だけでは、完成したエンジンオイルの優劣は決められません。

市販オイルはベースオイルだけでなく添加剤や粘度設計を組み合わせて作られています。APIやACEA、自動車メーカー認証など完成油としての要求性能も合わせて確認することが重要です。

0W-20指定車なら、どのメーカーの0W-20でも使えますか?

0W-20というSAE粘度だけで決めるのは避けましょう。

同じ0W-20でもAPI・ILSAC・ACEAやメーカー独自認証が異なります。取扱説明書やメーカーの整備情報で指定粘度と要求規格を確認し、両方を満たす製品から選んでください。

松本拓海(現役ディーラー整備士ブロガー)

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